ニッケイ新聞 2009年10月22日付け
第3回を迎えた県連・ASEBEX弁論大会を見て、日本文化の奥深さを改めて教えてもらった気がした。
仕事柄、ヤキソバやアニメ、カラオケなど、目に見える日本文化に接することが多いため、ついつい記者も、それがブラジルでの日本文化というイメージが強かった。
ところが演者から語られたのは、我々にとっては当たり前だが、説明するのが難しい、日本人の仕草や雰囲気、日本の風土から生み出された文芸や音楽であり、「良く感じ、観察しているな」と、話にのめり込んだ。
非の打ち所のないような日本語を話す出場者もいた。しかし主催者の意図はそこにはなく、自ら日本文化に身を浸し、揉まれながらも感じたことを伝えられるかだ。
彼らの視点は文化が正しく伝わる上で貴重なもの。コロニアにとって大切なイベントが、また一つ増えたようだ。(仙)