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サンパウロ市で国際映画祭始まる=11月5日までに424本を上映=33回目の今年は19会場で

ニッケイ新聞 2009年10月23日付け

 1976年の初回以来、33回目となるサンパウロ国際映画祭が、23日から11月5日まで開催される。
 22日付けエスタード紙によれば、南米最大の同映画祭では、市内19カ所の映画館を会場に、424本の映画を上映。
 同フォーリャ紙によれば、約40人のメンバーによって企画運営される同イベントでは、予定していたフィルムが使えなくなったり、届かなかったりといったトラブルもしばしば。それらの情報を把握して、上映会場や日程を調節するのは容易なことではない。
 一方、世界各国の名画が集まる映画祭は、映画ファンには絶対見逃せない企画。それだけに、2週間の間にどの映画を見に行くかは、楽しみであると共に、頭痛の種だ。
 ドキュメンタリーやスポーツ物に、ロマンスや料理関連の作品もありと、ジャンルもオリジナルの言葉も違う映画の数々だけに、英語のフィルムにロシア語字幕といった、半ば笑い話のエピソードもあるのが同映画祭。
 「赤い風船の旅」の様に、税関で足止め後に送り返されたフィルムや、「パルナスス博士の空想の世界」の様に、雨のためリオのサントス・ドゥモン空港で足止めされ、陸路運ばれたフィルムなど、作品を巡るエピソードを集めただけで一つの作品が出来そうな同イベント。
 エスタード紙のコメンターの1人が薦める「独立」は、フィリピンのラヤ・マーティン監督作。米軍侵攻前日にジャングルに逃げ込んだ母子を描いたものでカンヌ映画祭にも出品したものだ。
 ドキュメンタリーは、「マモーナスよ、永遠に」など、芸術家を扱った作品が多いという。
 会場は、ヴェルゲイロ街のセントロ・クルツラウや、パウリスタ大通りのシネ・ボンブリウ、サンジョアン大通りのシネ・オリド、マガリャエンス・デ・カストロ大通りのシネマルキ、など。
 入場料は月曜~木曜が14レアル、金曜~日曜が18レアル。1本ずつ入場券を買うのが面倒な人には、76・50レアルから390レアルまでのパックもある。
 上映される映画のジャンルや上映場所、上映日などの詳細情報は、www.mostra.orgを参照に。