ホーム | 日系社会ニュース | パラナ州アモレイラ市=理学療法センターが完成=草の根無償で7万6千ドル

パラナ州アモレイラ市=理学療法センターが完成=草の根無償で7万6千ドル

ニッケイ新聞 2009年10月23日付け

 草の根・人間の安全保障無償資金協力により建設されたパラナ州サンセバスチァン・ダ・アモレイラ市の市立理学療法センターの落成式が9月11日に行われた。
 落成式には、佐藤宗一在クリチーバ総領事、同市のアデリーナ・ロジェリーオ・ダ・シルバ・アネジオ市長、オズマール・ダ・ラマーリョ保健局長、ルイス・フェルナンデス市議会議長、タムラ・スミタカ市議会議員、タカスミ・ジョルジ前市長などが出席。地元住民や日系社会の代表者ら、約200人の出席者とともに理学療法センターの完成を祝った。
 民間の建物を賃借する形で運営していた旧理学療法センターは、建物が老朽化。医療機器の不備もあり、満足も治療ができる状態になかった。
 そのため、理学療法体制の強化を支援するため、日本国政府は昨年9月、同協力を通じ、同市に約7万6千米ドルの資金贈与を実施、新センターの建設ならびに最新型の理学療法用理療機器の購入を援助したもの。
 11日午後2時、佐藤総領事及びアネジオ市長は完成した同センターの前でテープカットをし、入口に設置された同援助に対する感謝プレートの除幕を行った。
 続いてセンター内を視察し、供与された理学療法機器の機能や使用方法等について説明を受けた。
 その後、市内にある日系会館において、同センターの落成を祝う記念式典が開催された。
 冒頭に日伯両国国歌の斉唱が行われた後、佐藤総領事が挨拶に立ち、「本援助により完成した同センターが十分活用され、市民の健康維持に役立つことを期待するとともに、日伯友好の絆が、同援助により一層強化されることを願う」と祝辞を述べた。
 同援助の契約の際、当時の市長として署名したタカスミ前市長は、「日本人のブラジル移住100周年という記念の年に始まった同センターの整備計画が、約1年の時を経て実現に至ったことは市にとって大きな意義がある」と挨拶。
 続いて、挨拶に立ったアネジオ市長は同市民全員を代表して日本国政府及び日本国民への深い感謝の意を述べ、「今年の市長就任後初めて形になった大規模プロジェクトが市民への公的な理学療法サービスの向上を実現するものであることに大きな喜びを感じる」と感謝の意を示した。
 式典終了後のカクテルパーティーで、出席者らは懇談を楽しんだ。