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遺伝子組み替え=GMは第2世代時代=環境対策から栄養分重視へ

ニッケイ新聞 2009年10月31日付け

 米食糧管理院(FDA)は29日、先進国で遺伝子組み替え(GM)農産物が第2世代時代に入っていることをEmbrapa(国立農事試験場)が明らかにしたと30日付けエスタード紙が報じた。
 これまでの生産量と環境、土壌、害虫への対応性重視から栄養分重視へ変化していることをFDAが発表。そのためモンサント産のオメガ3を大量に含む大豆の市販が、米国で公認という。
 同大豆成分は生化学の観点から、善玉コレステロールと見なされ、心筋梗塞のリスクを下げるという。この善玉コレステロールは従来、サーモンやマグロなどの高価な魚から摂取していた。
 ブラジルは、遺伝子工学の分野で米国より5年遅れている。ブラジルでは遺伝子の研究が、環境関係者や保守的な食品関係者の偏見による影響下にあるので、活動が制限される状況にある。
 ブラジルの反対者は遺伝子に関する知識が低いので、GMの質や用途、目的について理由の如何を問わず拒否反応を示すとGM専門家が嘆く。GM工学は日進月歩で進んで、環境や人体に優しいものを出している。
 GM工学のお陰で農薬不用や農耕地節約、生産性向上、農業生産者の労働意欲刺激に役立っている。GM反対者の意見は、非科学的で偏見によるものが多い。ある知事は、男性でも乳がんになるといっている。
 身許不明のGMと血統付きのGMとを、区別する必要がある。欧米でのGM反対は、科学的根拠がある。ブラジルではGM恐怖症による盲目的な反対で、GM工学の発展が妨げられているとGM専門家が抗議する。
 ブラジル国立農事試験場(Embrapa)は国産GMを試作し、干ばつと病虫害に強い大豆種子の市販段階に入った。フェイジョンやアルファセでは、ビタミンが豊富な第2世代試験栽培に入っている。