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フランス=新興国へ先手外交=ブラジルを足場に新国際戦略
ニッケイ新聞 2009年11月6日付け
仏政府は10月31日、ブラジルとの外交関係を通じて新興国への接近を図る方針を打ち出したと11月1日付けエスタード紙が報じた。ブラジルはフランスに、中国やロシアなど複雑な大国への外交的糸口を指南する方針としている。
仏政府が、力関係によらず国家主権の立場から南半球諸国との外交関係に意欲を燃やしているのは、歴史的展開の一幕だ。欧米外交では紆余曲折があったが、仏政府は新興国外交へ切り替える考えのようだ。
その橋渡しに仏政府は、ブラジルを選んだ。同政府は、ブラジルに続くインドやエジプト、南アフリカと地政学的な関係強化と経済協力の発展を期待している。それには先ず、ブラジルと精神的に強固な関係を構築するのが先決だという。
両国は来る2年間、政治的優先事項で歩調を合わせる考えだ。同政府は、ブラジルやアラブ首長国連邦などの地域主要国へ外交使節団を送り、軍事や経済の同盟関係締結を打ち合わせた。
同政府外交戦略の初幕、対ブラジルは辛うじて成功。在仏伯大使館のラウレマル・アギアール顧問は、両国の政治的見解が一致と表明。仏国と歴史的に親交のない中国やインド、ロシアなどとの接近に、ブラジルが手を貸すことになった。
仏国の植民地史を紐解くと、アフリカを虐待と暴虐の歴史で綴っている。インドや中国も欧米諸国には、疑心暗鬼の歴史があって一筋縄でいかない。ブラジルが仏国に胸襟を開いたのは、超音速戦闘機の最先端技術移転を約束したからだ。
フランスの外交巻き直し政策は国際情勢の流れと一致しており、ブラジルには貧乏国の兄貴分として新興国からの期待がある。それで国際社会の新興国に対する見方は冷たいのに、伯仏関係は益々緊密となっている。