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連邦警察=特製盗聴器を開発=電話盗聴からデジタル式へ

ニッケイ新聞 2009年11月17日付け

 連邦警察は14日、電話の盗聴によらない、無人飛行機(VANT)に搭載するスーパー盗聴器を開発中と発表したことを16日付けフォーリャ紙が報じた。VANTはイスラエル製で15機を発注し、3機が到着。
 同開発は最終段階にあり、12月から実地試験に入る予定という。現在のシステムは、裁判所の許可が出てから電話局に盗聴許可を申請する受身方式であった。新方式によれば、連警が電話局を経ずに電話のデジタル・システムに介入する侵略方式という。
 スーパー盗聴器は、情報漏洩や裁判所の許可書を偽造した無許可盗聴の捜索にも役立つ。その他手続きのために費やす時間も節約できる。
 スーパー盗聴器の使用は、裁判所からデジタル許可の形式で出る。判事や検事、警察署長、捜査関係者は、いつでもシステムにアクセスができる。これまで再々、問題になっていた連警の過度盗聴も解決される。
 同盗聴システムはCNJ(国家司法審議会)が毎時、目的の内容と許可の是非を点検する予定。現在は、州裁判所から出た報告で捜査の許可数などを決めている。
 スーパー盗聴器は符牒で機能するので、越権行為があった場合は容易に発覚する。連警が実際に同システムを利用する前に裁判所が来月、試運転で合憲性を調べる。
 納入されたVANT3機は、サンパウロ市とリオ市の麻薬地帯、南端の国境地帯に配備される。同機は高度7千メートルの上空を飛ぶので、高射砲でもないと先のヘリのように麻薬組織に撃ち落されるようなことはない。
 同VANT基地は5カ所に設置される。4カ所は固定で、1カ所は移動式。基地第1号は、フォース・ド・イグアスー。搭載されるカメラは、遠赤外線方式で夜間撮影も可。7千メートルの上空から、誰であるかも識別できる。