東西南北

ニッケイ新聞 2009年11月19日付け

 サンパウロ市南部で18日朝、2歳の男児をアパートの屋上から投げ落とした後、父親が投身自殺という事件が発生した。17日のうちに書いたと見られる別れた妻への手紙が発見された事や、当日朝、母親に電話している事などから、警察は計画的な自殺と判断。男児は別れた妻と暮らしており、この時間は妻は病院で勤務中と知った上で訪問。親子だけにするため乳母が席を空けた間にエレベーターに乗り込み、屋上に向かったという。
     ◎
 リオ市の麻薬密売者同士の抗争から軍警ヘリ撃墜などまで起きたマカコスの丘に続くファヴェーラ、サンジョアンの丘では、18日未明にも密売者と警官との銃撃戦が起き、警官1人を含む3人が負傷。リオ市での麻薬密売組織摘発などは、広域で進められており、西部のアンターレス、チジュッカのフォルミーガの丘など、複数のファヴェーラで、警官による域内占拠なども実施中。また、サンパウロ州で起きた、警官向け射撃訓練所からの武器強奪事件で持ち去られた銃器が、リオ市内で押収されたとの報道も。この報道は同強奪事件にサンパウロ州警察関係者や犯罪組織が関係している可能性を示すものだ。
     ◎
 自由社会党(PSOL)のエロイーザ・エレーナ党首が、来年の大統領選には出馬せず、上院議員への復帰を目指すとの意向を表明。今回の意向表明では、持続的開発を推進できる唯一の候補として、緑の党(PV)のマリーナ・シウヴァ候補支持に回る事も明らかにした。
     ◎
 リオ州の水害では、17日夜までに4市が非常事態宣言状態に。またミナス州で22市、南大河州でも15市が非常事態宣言。春の雨にしては荒れている・・・。