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サンパウロ市給食の実態変わらず=今も杜撰な衛生、品質管理=州では幽霊会社利用も判明

ニッケイ新聞 2009年11月25日付け

 「このサラダ、味が変だよ」、「そんなはずないよ、今日袋から出したばかりなんだから」―サンパウロ市の学校給食の現場で、こんな会話が行われたと聞いた23日、フォーリャ紙がサンパウロ市の給食の質は改善せずと報じた。
 サンパウロ市を含むサンパウロ州内の14市で、市立校の給食を提供する外注業者に、1本のサルシッシャを子供3人に分けるなどして不正に分量をごまかしての着服や違法なカルテルを結んでいた疑いがあり、捜査中であった事は2月6日付本紙既報だが、その後行われたサンパウロ市での調査で、相変わらず杜撰な管理が行われている事が判明したという。
 父兄や教師、市当局関係者らが行った、25校での調査によると、問題ありと判定されたのは、食堂に鳩が舞い込み、平気で歩き回っている学校3校など、計22校。
 台所や貯蔵庫では、賞味期限を過ぎた大量のパンや、パックの中で殻にカビが生えた状態の卵が見つかった学校や、鶏肉の包装の破れを適当につくろって保管し、ハエも飛び回っていた学校、汚れて悪臭が漂う布巾や台拭きが置かれていた学校など、衛生や食材管理の杜撰さが目に付く。
 これら22校は、サンパウロ市役所が再契約または新規に契約した業者が管理している学校や、市が直接給食を提供する学校だ。
 鳩の糞や腐った食材などは食中毒などの病気の原因となる他、調理人は1人だけで全体が管理出来ない、フォゴン(ガスレンジ)が壊れている、粉ミルクやマカロニの在庫切れ、調理人の検便不履行など、指摘された問題は多岐にわたる。
 2月の問題発覚以後、検察側は、高額請求で悪品質の学校給食外注を止めるよう、サンパウロ市当局に求めているが、実際には、市側に外注停止の意思はなく、月3500万レアルが動く市場を巡る食材卸業者らによる争いが続いているのが実態だ。
 また、23、24日付エスタード紙によれば、国内大手の外注業者が幽霊会社を利用していた事も判明。教会などを住所とした幽霊会社を使ってサンパウロ市を含む州内数市と契約していたのはジェラウド・J・コアン社で、検察局は、給食外注にまつわるカルテルや資金洗浄の動きが今も続いている証拠の一つだという。

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