ニッケイ新聞 2009年12月2日付け
世銀(Ibrd)は11月24日、気候変動の影響が最も大きい農産物コモディティの2009―18年の平均価格が、99―07年に比べて20%高騰するとの予想を発表したと25日付けヴァロール紙が報じた。
金融分野でもコモディティ・ファンドの影響で、変動が予想されるという。さらに気候変動は、各国の降雨量に変化をもたらしている。
在中国米大使館は、中国の小麦や大豆、綿、とうもろこしなどの穀類減産を発表。世界の農産物コモディティ市場は、中国の収穫量次第で大きく左右されるのだ。
世銀は、「20%高騰は、農産物在庫の少ないところでの需要増を見込んでの予想だ。それに不確定経済の相場変動も予想され、2008年の相場変動の再来を覚悟する必要がある」と警告。
相場変動の原因は、世界的恐慌がまだ癒えていないことと原油価格の変動があるからだ。それでも相場は9月現在、2006年比23%増であった。米に至っては、80%増。とうもろこしは43%増。燐酸肥料は倍増した。