コラム　オーリャ！

ニッケイ新聞　２００９年１２月３日付け

　今や〃日本食〃と言えば、日系人だけに限らず、ブラジル人の間でも人気が高い。サンパウロ市ではリベルダーデはもちろん、公設市場にレストランまで構える。
　その代表格はヤキソバや寿司などで、地球の反対側でも日本食が味わえるのは有り難い。しかし、それらが全てではなく、やはり郷土の味が恋しいところ。
　このたび、県連が各都道府県の郷土料理を紹介した本を刊行した。見ると、写真付きで作り方も詳しく掲載してある。料理は全てブラジルで手に入る材料で作れるとか。
　日本の郷土料理は風土や気候など、育った環境などとも関係があり、繊細な舌を持つ日本人だからこそ、のものも多いと思う。
　日本の味をそのまま再現する必要はない。ブラジル風にアレンジされ、いつか新たな日本食がお披露目される日を楽しみにしたい。　　　（仙）