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コラム オーリャ!

ニッケイ新聞 2009年12月5日付け

 アマゾン移民80周年も終わりに近づく年の暮だが、他の記者に遅れてアマゾン入り。3日に最終回を迎えた本紙の連載小説「片道切符『奥アマゾン』」の筆者川田敏之さん(長崎)を訪ねた。
 59年、アクレ州キナリーに第1回移民、その後の人生は読者の方々の知るところである。
 日本自分史大賞国際賞を受賞するなど、ユーモアのある文章が定評なコロニアの文才は、実は、〃移民の戦友〃であり最愛の妻、幸子さんを亡くした11年前、68歳で書き始めたのだという。
 生前、よく「酒を飲んでも仕方がない。文章を書きなさい」と短歌を嗜んでいた幸子さんに言われていた川田さんは、「供養になると思ってね」と笑う。
 「ガラピン」を飲みながら書くと筆が進むのだと聞いて、さっそく頂いたガラナの実をピンガに仕込んだ。半年後が楽しみだ。     (親)