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97歳芝田さんも矍鑠と=クリチーバ=敬老会に2百人=佐藤総領事も訪れ=中川さんが浪曲披露

ニッケイ新聞 2009年12月8日付け

 【パラナ州クリチーバ発】クリチーバ日伯文化援護協会(山脇ジョージ会長)主催の敬老会が10月25日に同協会大サロンで催された。最高齢者の芝田正成さん(97歳)、女性では小沢みさ子さん(96歳)のほか、約200人の敬老招待者が集まって賑わいをみせた。
 今回はクリチーバ壮寿会の西井良雄会長、世話係の田村栄さんの計らいで、浪曲愛好者が多いため、ロンドリーナ市の中川芳月さんを招いての浪曲口演が行われた。今年は日本移民の父といわれる水野龍氏の生誕150年にあたり、水野氏の物語の創作を思い立ち、「千の風になって」という演題で水野氏の物語を30分にわたって熱演した。
 その後、18番芸の「乃木将軍」の人情物語を披露した。聴衆している人たちも「水野龍物語」では自分たちの初期の苦労と重ね合わせて、声もなく聴き入り、熱い涙を抑えながらも盛んに拍手を送っていた。佐藤宗一在クリチーバ総領事夫妻も感動を共にし、浪曲を堪能した。
 浪曲口演のあと、佐藤総領事が寄贈した日本酒で乾杯、昼食を共にし、米寿を迎えた人達への記念品の贈呈、福引き、美味しいアンパンが配られるなど、至れり尽くせりの敬老会を満喫した。佐藤総領事夫妻もこの日は開会から閉会まで、敬老者と共に過ごし、労をねぎらっていた。