ブラジル国内ニュース(アーカイブ)

法務省経済権利局=液晶の国際カルテル捜査へ=米国で立件、ブラジルも=多数の多国籍企業関与か=マナウス特区の稼ぎ頭

ニッケイ新聞 2009年12月9日付け

 法務省経済権益局(SDE)は7日、米国での立件を受けて、ブラジルでもLCD(液晶テレビ)市場を巡ってメーカーによる国際的なカルテル(企業連合)が形成されていた疑いがあることから調査を開始したと8日付けフォーリャ紙が報じた。疑惑が持たれているのは、Chungwa(タイ)とLG(韓国)、Samsung(韓国)、Sharp(日本)、日立(日本)、Epson(米国)、Philips(蘭)などで、価格保持と生産量調整を行ったとされる。米国ではカルテル形成が立件され、各社は12億ドルの罰金を科されている。

 カルテルが米国で発覚したのは2006年。米政府がSamsungに特別優遇を引き換えに情報提供を求めたのが発端とされ、各社は販売量に応じて不正利益の3倍を罰金として徴収された。
 米国ではカルテルの指揮を採った企業社長が、刑務所へ拘束された。LCDテレビ業界への、任天堂やNOKIA、Appleなどの新興勢力の参入を防ぐ狙いがあったと見られている。
 カルテルは国際的組織であるため、LCDテレビの部品を輸入する国々へ手を伸ばしていた。そのため米国に続いて、ブラジルを始めとするLCD輸入各国も調査を開始した。米国で立件された企業は、日本やカナダ、韓国、EUの法廷でも召喚されるようだ。
 カルテルは各社がアジア地域で集まった。座長は韓国と台湾、米国代表であった。会議はいつも2社で行われた。さらに地域を広げ、場所を変えながら、条件の細部を2社で打ち合わせた。
 新興勢力の進出を防ぐため、常に価格と生産調整を密に行った。LCは全部品が輸入のため、カルテルに入れない電子関連企業は時代から取り残される破目に陥った。
 ブラジルの捜査は2008年末に始まった。まだLCDの年間輸入量は、17億ドルに過ぎなかった。LCDは、全量輸入で国産はない。そのためカルテルによる損害額は、まだ不明だ。
 ブラジルのLCD普及の速度は世界でも抜群であり、世界最大LCD市場の一つと見られている。
 マナウス経済特区は輸入部品でLCDの組み立てを行っているが、不況どこ吹く風の盛況ぶり。2009年9月までのLCD生産量は、前年同期比27・8%増の230万台であった。
 ブラジルは、カルテル形成など要しないような売れ行き。それでもメーカー側はデジタル用チューナーの内臓の義務化に伴い、価格維持を図る考えのようだと報じられている。

こちらの記事もどうぞ

Back to top button