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ホンジュラス=米次官補が支援要請=紛争事後処理分担で合意

ニッケイ新聞 2009年12月16日付け

 米政府のアルトゥロ・ヴァレンズエラ国務次官補は14日、ホンジュラス問題の事後処理でブラジルを訪れ、マルコ・A・ガルシア大統領顧問に会見と15日付けフォーリャ紙が報じた。
 ホンジュラスはセラヤ大統領の復権抜き大統領選挙を行い、ポルフィリオ・ローボ新大統領を選出したが、それだけでは紛争解決にはならない。今後、ミチェレッチ臨時大統領の辞任と、セラヤ大統領の安全な状態での伯大使館退出を見るまでは同問題の終焉はない。
 米政府は紛争解決の分担を、ブラジルに打診してきた。伯米関係はイランに端を発し、コロンビア米軍基地やホンジュラスのクーデター、環境問題で双方の見解が一線を画していた。
 アモリン外相とガルシア顧問は、「オバマ政権に失望する」の公式声明を発表するなどで溝を深めていた。米国務次官補は「見解の相違は、通常のことで異としない」と述べ、共通点を求めた。
 先ずクーデターの断罪で双方は一致。臨時政権監視のもとで行った選挙を米政府が承認し、ブラジルが否認したことで伯米間に溝を掘ったことなどを指摘した。
 アモリン外相は予定があるとして、米国務次官補に応対しなかった。しかし、伯大使館滞在中のセラヤ大統領の治安当局へ身柄引渡しはなく、ホンジュラスから大統領の身分で出国させることで米政府が言質を与えた。
 双方見解の相違は埋まらないまま、事後処理の分担で合意をした。米側もホンジュラス紛争の事後処理が、適切でなかったことを認めた。
 ブラジルの提案として、ミチェレッチ臨時大統領の辞任と権限の取り上げを、第1条件として求めた。その後に、セラヤ大統領の身分保障があるとブラジルは考えている。