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最新機材で地域医療を応援=クリチーバ総領事館=SC州の病院に草の根援助=人工呼吸器とX線検査装置

ニッケイ新聞 2009年12月17日付け

 日本国政府は草の根・人間の安全保障無償資金協力を通じて、サンタカタリーナ州サンベント・ド・スール市のサグラダ・ファミリア病院に最新型エックス線検査装置1台、及びモニター付き人工呼吸器2台を供与し、3日、供与式が同病院内で行われた。
 佐藤宗一在クリチーバ日本国総領事、同市のマグノ・ボルマン市長、アントニオ・トマジーニ・フィーリョ市議会議長、ペーチ・クナイビィーラー市保健局長、同病院からはオタイル・ベッカー病院運営委員会委員長、ベアトリス・ザナッタ院長等が出席し、医師団や職員等とともに供与された医療機器の設置・稼動を祝った。
 同病院は1954年に創設されて以来、同市唯一の総合医療機関として同市と周辺地域の住民に医療サービスを提供してきたが、厳しい財政事情により長年医療機器の更新が行われず、旧式の機器で来診者に対応せざるを得ない状況にあった。そこで同政府は09年8月、同協力を通じ同病院に約8万ドルの資金贈与を実施し、機器の購入を援助した。
 式典の冒頭、ザナッタ院長が挨拶の中で、「最新型機器への買い替えは長年の課題だった。同政府からの資金贈与によって買い替えが実現したことは大きな喜びであるとともに、病院の歴史に残る記念碑的な出来事である」と述べた。
 続いて佐藤総領事が挨拶に立ち、「同援助によって購入された医療機器により周辺市住民の健康維持・増進のために十分に活用されることを強く期待する」と祝辞を述べた。
 最後に挨拶に立ったボルマン市長は、同市民全員を代表して同政府及び日本国民への深い感謝の意を述べ、日本とブラジルの100年を超える友情の歴史に言及し、「今回の贈与が実現したことで、同市と同政府、ならびに日本国民の友情がさらに深まることを期待する」と述べた。
 式典の締めくくりとして、佐藤総領事、ザナッタ院長、ベッカー委員長、ボルマン市長はエックス線検査室の脇に設置された同援助に対する感謝プレートの除幕を行い、続いて検査室内に入り、同病院で医師として勤務するトマジーニ市議会議長より、供与機材のエックス線検査装置ならびにモニター付き人工呼吸器の機能、使用方法等について説明を受けた。