ニッケイ新聞 2009年12月18日付け
ベネズエラのメルコスル加盟は16日、パラグアイ政府の圧力で難航の様相を見せていると17日付けジアリオ・ド・コメルシオ紙が報じた。
チャベス大統領の内政干渉癖が、パラグアイ上院の反対理由のようだ。下院もベネズエラ加盟に関心薄の呈。「ベネズエラを兄弟国扱いする国もあるが、チャベスは他人のことに出しゃばり過ぎる」と上下院が批判。
ベネズエラはパラグアイの燃料供給国であり、良好な関係は保ちたいと思っている。パラグアイのカリソラ上院議長は「ほとぼりの冷めるまで、チャベス大統領は辛抱強く待て」という。
パラグアイ政府は「チャベスに回心しろとは言わない。だが頭も下げない」と声明を発表した。ブラジル上院が同国加盟を承認したことで、パラグアイも審議を急がされると思っている。
パラグアイは、これまでメルコスルの中で軽く見られたが、ベネズエラ加盟で少しは注目されることを期待している。一方、同国加盟で恩を売るメリット探しに懸命のようだ。