ニッケイ新聞 2009年12月18日付け
カンポ・グランデ文協とパートナーシップを提携したNPOももたろう海外友好協会。高山一則理事が来伯、デカセギ帰伯者子弟のためのブラジル側機関であるISEC(文化教育連帯学会)と協定を結ぶつもりだったが、調印前日になって一方的に拒否されたとか。「びっくりしました。カンポ・グランデ文協がすぐ快諾してくれたからいいものの…」と高山さん。吉岡黎明ISEC会長と話を進めていたが、会の中で意思疎通ができていなかったよう。メンバーらは、「目的の違い」を理由に挙げているが何とも…。
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今年9月、入植80周年を盛大に祝ったトメアスー移住地。同月にはベレン連邦農牧大学(UFRA)に初の日系人学長にトメアスーの二世である沼沢末雄さんが誕生。そして今月、入植当初の永年作物に選定されながらも、失敗に終わったカカオの初輸出が始まった。「開拓事業は20年先を見なければ」とピメンタブームを予見した鐘淵紡績株式会社の故武藤山治もあの世で、「80年後までは分からなかったな」と喜んでいることだろう。
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ロンドリーナ市の市立市場には日系商店がたくさん入っていて、まるで小リベルダーデのよう。中でもバール兼ペチスカリア(つまみ店)の「浅田」に目を引かれた。というのも、看板には漢字で「浅田」とある横にアルファベットで「Assada」(ポ語で「焼きモノ」)とある。自分の苗字から発想して、わざわざ焼き物の多いつまみ店にしているのかと、パステルをほおばりながら妙に合点。念のため日系店員に尋ねてみると、「関係ありません」とのつれない返答・・・。ちなみに記者が食べたのは、朝だ(アサダ)った。