コラム　オーリャ！

ニッケイ新聞　２００９年１２月１８日付け

　「こういう集まりはブラジルにはないから、面白いねえ～」
　日本酒を片手に、ブラジル空軍の柴田アゴスチーニョ少将は嬉しそうな笑顔を見せた。
　今月１２日にあった戌年生まれの集まり「ワンワン会」の忘年会。６３、７５、８７歳が仲良くワンワンと交歓した。
　コラム子も末席を汚させてもらったが、うさぎ年だけに噛みつかれないよう気をつけた。
　県人会、同窓会、同船者、移住地の集まり―。共通項が多いほど、人は親近感を抱く。
　中国にもあるのか知らないが、同じ干支同士の集まりは、日本人特有の括（くく）りだろう。
　もっと見渡せば、日本人という共通項のもと、ここブラジルで色々な出会いがあるのも楽しい。
　会の最後、軍隊という繋がりか、皆が柴田少将を囲んで軍歌を熱唱していたのは、なかなかに微笑ましかった。　（剛）