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青年期の生活習慣に注意=増える若き心筋梗塞患者=煙草や酒、ストレス回避を

ニッケイ新聞 2009年12月23日付け

 普段と違う生活になり易い年末年始だが、青年期の麻薬利用や生活習慣悪化は早期の心筋梗塞を招くと22日付フォーリャ紙が報じた。
 米国の32歳の女優、ブリタニー・マーフィーが20日に心臓麻痺で急死の報道は、医学会にも衝撃を与えたが、数年来の若者の心筋梗塞患者増加を懸念する、心臓病院のセーザル・ジャルジン医師は、ストレスや運動不足、肥満化、喫煙、成人病早期化など、様々な要因が心筋梗塞の若年化にも関係するという。
 また、サンパウロ連邦大学エジソン・ステファニーニ教授は、コカインなどの麻薬利用者には血栓が出来易く、心筋梗塞を引起こすと指摘。
 一般的には40歳以下での心筋梗塞は何らかの危険因子が絡んでいるといい、先の女優も、糖尿病や鎮痛剤多用との報道もある様だ。
 サンパウロ州心臓科医協会のアリ・チメルマン氏によると、若者の心筋梗塞は、慢性的な心臓疾患患者の場合より危険。若いため心筋梗塞発生を疑わない医師も多く、診断が遅れて死ぬ例が多いという。
 また、心筋梗塞は男性の発生率が3倍高いが、女性に発生した場合も、診断の遅れが目立つ。
 一方、心筋梗塞発生の危険因子としては、血栓を作り易くする喫煙や避妊薬、血管をもろくする糖尿病、不整脈などを引起こすアンフェタミン(やせ薬などに含有)などの使用の他、アドレナリン分泌を促進するストレスも要注意だ。
 また、18日付G1サイトが報じた地理統計院(IBGE)報告では、13~15歳の70%に飲酒経験があり、22%は酔った状態も経験。24%が喫煙経験者で、麻薬経験者も男性10・6%、女性6・9%。
 食生活でも、週5日以上摂った物は、フェイジョン62・6%、果物31・5%の一方、間食50・9%、清涼飲料37・2%など、肥満や糖尿病の早期発生を促す食生活の乱れも窺われる。
 青年の野菜や魚摂取量減少を指摘した調査もあるが、食生活も含む生活習慣は、ストレス耐性低下や喫煙、飲酒などの若年化とも関連。リズムの崩れ易い時期だけに、生活習慣の見直しをする事で、大きな病気発生や若年化も防ぎたいものだ。