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ブラジル農業は変革期=生産コストと為替克服で

ニッケイ新聞 2009年12月24日付け

 国際貿易研究所(Icone)のアンドレ・ナサル専務理事は15日、現在の国際市場の中でブラジルのアグリビジネスが変革期にあると警告したことを16日付けエスタード紙が報じた。
 これまでブラジルの農業は、有利な環境に恵まれ、拡張に拡張で作付けを広げてきた。ところが国外の農業生産者も、大口投資を行っている。
 そのため、農産物輸出は2001年から2008年を最盛期として今後縮小が予想される。これからは、1994年から2000年の農業不況を再び迎えることになる。
 食糧の国際的需要は落ち、農産物のブラジル・コストが不利であることの二つが原因だ。それにレアル高。ブラジルに有利であった時代は、2008年で終わった。
 米国とブラジルは、なえる縄のようだ。レアル高に代わってドル安が、台頭しようとしている。中国を相手に伯米両国が、大豆の売り込みで競っている。しかし、ブラジルの強味は、生産能力にもある。
 需要さえあれば、ブラジルには果てしない増産能力がある。ブラジルは、生産体制の建て直しが早い。技術の習得も早い。変革期さえ乗り越えれば、強味を発揮する。