ニッケイ新聞 2009年12月29日付け
クリスマスや27日の日曜日も雨に泣いたサンパウロ市東部の洪水被災地域の人向けに、カサビサンパウロ市長が28日に3265件の住宅建設を約束。それまでは家賃の補助をするというが、提示された金額では借家は無理と被災者はこぼしている。移転の登録を済ませた人や、他市の集合住宅に移動した人はまだ少数。チエテ川沿いの公園建設のため、住民移転後の家取り壊しも始まったが、受け皿の無い移転要求では住民の生活は保証されない。手をこまねく間に、グアルーリョス市では週末の雨で死者も1人出た。
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米国到着後のセアン君は、いとこらとも馴染み新しい生活を楽しんでいると米国テレビ。父親のゴールドマン氏は「セアンは自分の意思で米国に戻った」と発言。米国がブラジルに返還要求中の子供は他にも28人いるが、貿易免税などの駆け引きまであったセアン君問題では、ブラジル家族は、1歳の妹にも「すぐ帰って来るからね」と言い置いて出て行ったのであり、父親が政界などに働きかけて連れて行ったと反論。どこまでが真実で、どこからは虚偽の報道か…。
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30日付けから新年3日までの間、本紙は休刊となるが、サンパウロ市では大晦日のマラソンやパウリスタ大通りでのショーなど年末恒例の行事も多い。31日20時~1月1日2時半予定のパウリスタ大通りのショーは、歌手のマリア・リッタやピティ、ドゥドゥ・ノーブレ、KLB、カーニバル優勝のモシダーデ・アレグレなどが競演。花火やバロンも多数用意され、280万人の人出が予想されているため、傘の様に尖った部分のある物や刃物は持ち込み禁止。リオ市もコパカバーナ海岸に舞台四つを組み、盛大なショー展開など、各地各様の行事。皆様も良き年末、良き新年を。