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川田敏之さん=「やっぱりピンガ」=ガラピン健康法はいかが!?

ニッケイ新聞 2010年1月1日付け

 「他の酒はもう飽きちゃってね。開拓者はどうしてもピンガに戻るんだよ。悲しいことも嬉しいこともピンガと共にあった。帰巣本能っていうやつだね」と笑うのはニッケイ新聞の前連載小説「奥アマゾン、片道切符」の筆者、川田敏之さん(長崎)。79歳の現在も、夜中の2時過ぎまで執筆活動にいそしみ、5時半には起きて青果問屋の仕事に行く日々だ。独自の〃健康法〃により、強豪ラグビー部主将時代の風格は今も健在。その脅威の健康の秘訣を探った――。
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 11月も末、師走に近づいた川田宅。タバコの煙が絶え間なくもくもくとあがり、灰皿の上に灰が積もってゆく。一日に一箱は吸うのが川田流健康法か、いやいや、秘訣はもっと他に・・・。
 しつこく質問する記者に、「これ飲み始めてから元気よ。もう10年以上になる」と、おもむろに向かった先は、ワインセラーならぬ〝ピンガセラー〟にあるそれ専用の倉庫。ざっと100本は貯蔵されている。
 ウイスキーのようなコハク色をしたものは、「ガラピン」だった。
 ガラナの実をピンガに浸け込んでアルコールでエキスを抽出したもので、「どっぺんどろりになって寝るさ、でも爽やかに目覚めるんだよ」。胸を張って自信たっぷりに、二日酔いにならないという。
 友人と昼から翌日の午前10時まで飲み続けたときも頭も体もすっきり、となるともうやめられないよう。
 執筆活動にも欠かせない。「飲みながら、『これは』ってアイディアが浮かんでくる」。ちなみに、日本の自分史大賞国際賞をもらうほどの文才だ。
 「俺ぐらい研究した奴はいない」と豪語する川田さんにガラピンの作り方を伝授してもらった。
 まずピンガ一本とガラナの乾燥実を用意する。ピンガは値段は関係なく、アルコール度数39~40度のものを。強くないとエキスがうまく抽出できない。
 次に、皮を剥いたガラナを12~15粒放り込む。後は半年以上寝かせてじっくりエキスが出るのを待つだけ。一度、使ったガラナを再利用するのは禁物だ。
 ピラルクーの刺身をつまみながらの一杯は格別だとか。