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国連=ブラジル政府に圧力=軍政時代の拷問審理で

ニッケイ新聞 2010年1月6日付け

 国連は12月30日、ブラジル政府に対し軍政時代の政治犯拷問者に情状酌量するような調査委員会を設立することに不満の意を表したと31日付けジアリオ・ド・コメルシオ紙が報じた。
 国連は過去8年にわたり、拷問の審議と特赦法の見直しが遅々として進まず政府の姿勢是正を求めていた。拷問は人類に対する犯罪であって、特赦法は拷問を看過する方便ではないと糾弾。
 国連の人権高等官は11月、軍政時代の事後処理調査のため訪伯した。ブラジルは過去を公明正大に決算すべきであると30日、外交辞令では異例の声明を発表。
 ブラジルは、南米で拷問を看過している唯一の国と指摘した。同件は軍高官に類が及び、古い傷跡を切開することになるので、簡単でないことは推察するという。
 しかし、それがないとブラジルは永遠に傷跡から膿が出続ける。遺族は黙っていない。拷問とは凶悪犯罪であって、不問で落着はできないと国連が断罪している。
 ブラジルの特赦法は拷問罪の審理を妨げないと明記され、審理怠慢の責任は政府にあると国連が見ている。しかし、ブラジルでは審理を阻止する方向へ同法が使われていると疑問を呈した。
 国連は軍政時代における拷問を、イラクやアフガニスタン、ガンタナモにおける拷問と同類扱いとしている。ブラジルに対しては2008年文書で厳重に通告しており、順守しないなら次の圧力が待っているようだ。

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