ニッケイ新聞 2010年1月6日付け
リベルダーデ商工会(ACAL、池崎博文会長)は、12月31日午前リベルダーデ広場で「第39回餅つき祭り」を開催、晴天の下約5万人(主催者発表)が足を運んだ。文協、援協、県連、ブラジル日本商工会議所、日伯文化連盟の後援。大部一秋在聖総領事夫妻、ジルベルト・カサビサンパウロ市長、山下譲二文協副会長、菊地義治援協副会長、与儀昭雄県連会長、辰巳ジョー同連盟理事長、飯星ワルテル下議、神谷牛太郎市議らが出席した。すでに風物詩となっている大晦日のお雑煮を堪能する人々で広場は溢れた。
リベルダーデ・ラジオ体操会の婦人やACAL婦人部らにより約35日系団体らから寄付された餅米2400キロがつかれた。大部総領事夫妻やカサビサンパウロ市長をはじめ、来賓が順番に杵を持って餅をつき、婦人部らに交じり、ついた餅を丸める場面もあった。
広場中央で茅の輪くぐりが行われ、非日系人も含む参拝者の長い列ができた。来場者には、1万5千個の紅白餅が配られた。その様子は、グローボやバンデイランテス、レコルジなど各種メディアでも報道された。
その後、東洋文化会館に移動、式典が執り行われた。網野弥太郎評議員会長は、「今年はACAL創立40周年。新年の干支のように、寅のスピード感と勇気をもって活動していこう」とあいさつした。
与儀会長は、「2010年もすべての日系団体の繁栄を祈る。調和をもって相互に友情を育めれば」と述べ、鏡割りが行われた。出席者全員で「渡伯同胞送別の歌」や「蛍の光」を合唱した。
広場でついたばかりの餅を使って用意された3千杯のお雑煮は、今年も大盛況。
毎年足を運ぶという奥村吉井マスミさん(76、二世)は、「お雑煮が美味しい。日本の正月を感じます」と穏やかな表情を見せた。
「広場には、朝6時からお雑煮の整理券をもらおうとジョアン・メンデス広場まで列ができた」とイベントが根付いたことを喜ぶ池崎会長は、「世界では経済危機が騒がれたが、リベルダーデ区は大きな問題もなく栄えた」と1年を振り返った。