ニッケイ新聞 2010年1月13日付け
11日付エスタード紙によると、サンパウロ市ピニェイロスで、車の窓拭きを装う2~3人組強盗による被害が増加。多発している所は、レボウサス大通りの交差点3カ所とテオドロ・サンパイオ街の交差点1カ所。大半は20時以降に起き、11月38件、12月45件の被害届が出ている。軍警が特に危険という、レボウサス大通りとエンリケ・シャウマン大通りの交差点では、被害を恐れる車が、横断歩道から1メートル以上離れて停車。この強盗は歩行者も狙うので要注意だ。
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8日夜通貨切り下げ発表のベネズエラで、国民が家電などの買いだめに走っている。インフレ抑制のため、不正値上げをした企業の国有化宣言をし、価格管理のための軍も派遣されたが、03年以降最大の通貨切り下げとの話だが、ブラジルでは、レアル導入以降、通貨切り下げは起きていない。為替問題はあるが、安定した通貨を持つ利点は、消費者信頼指数向上などにも表れる。在庫処分セールで大入りのブラジル大型チェーン店とベ国小売店の差=ベ伯両国の経済政策の差と言ったら言い過ぎか。
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12日付本欄で(先週は)ガソリンへのエタノール混合率引下げ見送りと書いた途端、2月1日から90日間、混合率を25%から20%に引下げとの決定。政府としては、1年間に消費者価格21・74%、製造元卸価格54・96%を記録したエタノール価格の上昇を何としても抑えたい様だ。エタノール値上げは、雨によるサトウキビ収穫の遅れや国際的砂糖不足に伴う砂糖生産強化によるもの。この間のガソリン価格上昇は2・07%で、今回の決定でも、2~3%(リットル当り4~5センターボ)値上りとなる見込み。