ニッケイ新聞 2010年1月14日付け
ブラジルの2008年二輪車登録市場約191万台のうち132万6千台を販売するホンダは、排気ガスの大幅削減を課題に排出ガスクリーン化技術の研究に力を入れる。
ホンダ・プロドゥトス・デ・フォルサ社は、4日午後サンパウロ市ブルー・ツリーホテルでワークショップを開催し、クリーンガソリンエンジン(低排出ガスエンジン)の技術を説明、ブラジルの業界専門誌約20誌も駆けつけた。
同エンジンは、排気ガスの有害物質一酸化炭素、炭化水素、窒素酸化物の低減を実現。エンジン始動直後、暖気過程、通常運転の3段階において精密に燃焼をコントロールし、浄化処理が行なわれる。特に、炭化水素の排出量は極めてゼロに近い。
同社では、自動車以外にも発電機や芝刈り機、船外機などに同エンジンを搭載、環境に優しい汎用製品を幅広く提供している点が注目された。
5日には、コチア市グランジャ・ヴィアナにあるサーキット場で500マイルレースを開催、同エンジン搭載のカートが披露された。
F1にルーベンス・バリチェロ、フェリペ・マッサ選手、インディカーではトニー・カナーン、ヴィットール・メイラ選手など有名ブラジル人ドライバーが多数参加し、会場は熱気に包まれた。
営業担当の川谷アルベルトさん(43、二世)は、「ホンダはクリーンなエンジンを使って様々な製品を提供し、生活やスポーツを応援します」と説明した。