ニッケイ新聞 2010年1月16日付け
先日来伯した浜松国際交流協会の堀永乃主任(34)。厚生労働省の「日系人就労準備研修」を手がけ、3カ月間日本語などを教えた380人のうち、3分の2の230人を仕事に就かせた実力の持ち主である。
「彼らはレッドカーペットの上で生活している」と厳しいが、その目には優しさがこもる。
研修前、必ず参加者に謝るそうだ。「今の便利な生活は彼らのおかげなのに、日本語やルールを教えてこなかったから。ここから始めればいい」。その言葉に皆、涙するのだという。
日系社会で、「あんな奴らは好きで行って、お金も貯めない。放っておけばいい」という考えの人もいる。
そういう人に、「デカセギのカラクリに自ら陥ってしまっている状態から、自立した人生を歩めるよう」と奮闘する日本人の活動を少しでも知って欲しい。 (親)