ニッケイ新聞 2010年1月21日付け
ハイチ地震で行方不明だった伯軍兵士一人の遺体が20日未明に発見され、兵士死者数は18人となった。17人の遺体は19日夜同国を発ち、20日のマナウス法医学研究所での最終検死作業後にブラジリアに移送。21日に顕彰式典の後、各自の地元に送られる。19日は3人目の民間人の遺体も発見され、ブラジル人死者は21人となった。
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同地震後、ブラジリアのハイチ大使館には、養子縁組の問合せが300件以上。今回の地震などで家族を失った子は多数いるのは確かだが、現在の様に混乱した状況では子供の履歴確認や紹介も困難で、養子縁組の進めようもない様だ。米国に帰化したり在住したりするハイチ人の親族は米空軍機で移住し始め、養子縁組のため米国に連れて行かれた子供も相当いるが、外国人家庭への養子縁組は最終手段であるべきで、自国内で家族や親族と暮らす事を優先すべきとユニセフが提言。善意や厚意の行為が最善でない事もままあるが、国内にも身寄りのない子供がいる事も忘れずに。
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国際的報道機関CNNの医療記事担当記者が、ハイチに派遣された米海軍船で、頭にコンクリート片を受けたハイチ人少女の手術を行い話題に。脳神経外科医でもある事で要請されたもの。少女の経過は順調だという。
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プラスチックの袋を飲み込んだ海亀死亡の話はよく聞くが、パライバ州ではプラスチックが原因で死ぬ亀は年100頭を下らないという。同様の死を防ぐためにボランティアが毎朝集めるゴミの中には、ロシア製の塩や中国製ミネラルウオーター、コンゴ製リンスなどの容器他、信号用の電球まであったというから2度びっくり。人間とはいかに不注意で身勝手な生き物である事か。)