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東西南北

ニッケイ新聞 2010年1月30日付け

 英国マンチェスター・シティー所属のロビーニョのサントス復帰が決まり、2月7日の対サンパウロFC戦でデビュー予定。同選手獲得を争ったチームが初戦の相手というのは、意図的とも言えそうだが、同選手は8月までの限定復帰。W杯代表復帰を狙う選手は、ロビーニョ以外にもロナウジーニョ・ガウッショらがいる。ドゥンガ監督の目は、大物より将来性のある若手に?
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 鉄道の橋崩壊で、25日からブラジル人も含む2千人超の観光客らが孤立したペルーのマチュピチュでは、29日13時現在も、約800人が現地に残されているという。ブラジルは14トンの食糧支援を決めたが、現地では、救援ヘリに乗りたければ300~500ドル払えと言われ、払えない老人や子供らが取り残されているとの情報まである。
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 27日に17歳少女が15日ぶりに救出されたハイチでは、救援物資のコントロールが難しく、空腹に耐え切れない人々が、食料配布の場で投げ渡される包みを奪い合う場面も頻発。負傷者の手足切断手術は1日40~50件といわれ、病院では、医師や看護婦の他、麻酔薬や抗生物質などの医薬品不足も深刻だ。死者は17万人超との報道など、人口の約7割が何らかの被害を受けた国にとり、再建指揮はハイチ政府がとる様にとのカナダでの合意は重い。第2次大戦後の名古屋は、空襲後の焼け野原に碁盤目の道路を作り、後の発展の基礎を作ったが、ハイチ政府にどれだけの統率力と企画力があるか…。
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 12月以来南東や南伯で雨が続き、29日までの雨による死者はサンパウロ州だけで69人。失業中の男性が、3間しかない家で行き場のない32人引取りといった〃美談〃も生まれている。