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日本祭り黒字は44万レに=県連代表者会議=センター基金を拡充=協力金1千レは返還へ

ニッケイ新聞 2010年2月2日付け

 ブラジル日本都道府県人会連合会(県連、与儀昭雄会長)は1月28日、サンパウロ市のブルーツリー・パウリスタホテルで1月度の代表者会議を開いた。昨年の第12回フェスティバル・ド・ジャポン(日本祭り)が最終的に約44万レアルの黒字となる見通しが発表されたほか、県連、県人会の活動報告書を3月初めまでに発行することなどが報告された。
 昨年の第12回フェスティバルは、収入が約161万3千レアル、支出が約117万3千レアルで、約44万レアルの黒字見込みとなったことが報告され、与儀会長は「皆さんのおかげで多くの黒字を残すことができた」と感謝した。
 黒字を受けて、各県人会から集めた協力金1千レアルを返還することが提案され、拍手で承認。さらに、黒字のうち35万レアルを県連センター基金に繰り込むことも承認された。「県連センターと限る必要はないのでは」という意見も出たが、執行部は「基金は皆さんの承認がなければ使えないもの。センターが必要でなければ、皆で決められる」と説明し、承認を受けた。
 「郷土の伝承文化」をテーマにした今年の第13回フェスティバルでは、早くも日本語、ポルトガル語のパンフレットが作成され、会議の席上配布された。
 訪日中の坂本アウグスト実行委員長に代わって報告した与儀会長は、すでにスポンサーの大半を訪れ、「皆さんからいい話をいただいている」と現状を説明し、「役員、会員の皆さんと一緒にいいフェスティバルにしたい」と述べた。
 一方で、大統領選、上下議選挙にあたる今年は7月から10月末まで観光省の支援を受けられないとする大統領令が出されていることから、今後対応策を検討していくという。
 県連・県人会の2008―09年度報告書(Livreto Kenren)に関しては園田昭憲副会長から、今月末から3月初めには発行できるとの見通しが発表され、あわせて必要なデータを提出していない県人会に対し、早めの提出を求めた。発行予定部数は1千部。
 会議の終わりには、先月24日の総会で秋田県人会長に就任した川合昭氏があいさつし、その後は同ホテルの協力による新年会が開かれた。

文協ビル改修に協力を=会長・副会長が呼びかけ

 当日はブラジル日本文化福祉協会から木多喜八郎会長、栢野定雄、山下譲二両副会長が会議を訪れ、現在計画している文協ビル改修事業への協力を呼びかけた。
 栢野副会長の説明によれば現在、文協ビルでは市不動産管理局や消防局の許可を得るための改修工事とあわせ、増築・老朽化にともなう電気設備の工事、サロンの木造部分のシロアリ対策などが必要になっているという。
 緊急に必要な資金として約60万レアルが見積もられており、文協では月100~500レアルまで4種類の額を15カ月間支払う寄付を募るキャンペーンを計画し、理事、評議員や会員、関係者へ呼びかけている。その一環として県連の会議を訪れた。
 栢野副会長は「目に見えない仕事だが、いつか誰かがやらないといけない」と事業の重要性を強調。集まったお金は同事業のみに使うこと、2カ月に1度寄付者へ報告することなどを説明し、各県人会に協力を呼びかけた。