財務相・中銀総裁=金利を巡って論争=景気回復で見解食い違い
ニッケイ新聞 2010年2月4日付け
マンテガ財務相とメイレーレス中央銀行総裁は2日、経済成長率とインフレを巡って大衆の面前で論争と3日付けエスタード紙が報じた。これまで二人三脚で、ブラジルの経済発展に打ち込んできた両人だが、第20回経営者会議(Lide)のゼミで衝突した。
財務相が、この程度の消費拡大で政策金利の引き上げは不要と発言したのに対し、中銀総裁は所得水準の向上と消費の過熱、ローンの急増が抑制可能の限度を越えていると指摘した。
投資家にとっても、政策金利の引き上げ時期ではないかという期待がある。先物金利は、既に上がったからだ。総裁がさらに指摘するのは、経済成長だけでない。長期的に見ても成長路線にあり、金融危機をほぼ克服していること。
ブラジルは既に、平常時の経済活動に入っている。だが財務相の目で見ると、危機克服の景気刺激対策を終了したばかり。赤子が親の手から離れ、自分の足で歩き始めたばかりというのだ。
市場筋は政策金利の引き上げを、4月と見ていた。順調な投資があり、財政収支も目標圏内にある。経済成長率は、5・5%を記録しても、インフレは4・5%内に治まるから政策金利の引き上げは不要と、総裁の脇で財務相は語った。
ゼミ出席の企業家は、ブラジルの金利が国際水準から見て高いから、もっと下げろと要求した。中銀はブラジルのマクロ経済の責任を課されいるので、金利水準は現状維持という。
ブラジルが世界でも稀な好調な経済を保てるのは、現実的で適切な通貨政策を採ったからだと中銀総裁が主張。「インフレが目標内で抑制され、外貨準備もあり、公債もGDP(国内総生産)対比で減少傾向にあれば、金利は騒がなくても自動的に下がる」というのだ。
今年は選挙年のため、経済の強化を図るから不平は折込済みと財務相がいう。経済政策の路線変更を考えていないから、人魚の招きに応じない方針だと断言した。