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東西南北

ニッケイ新聞 2010年2月4日付け

 2日の電力消費量は過去最高の6万8千メガワットを記録とONS(全国電力システム運営機構)が発表。ONSでは、電量消費増加の原因は、工業部門の消費拡大と、南東伯を中心とした暑さで扇風機やクーラーなどの利用が増えたためというが、Furnas稼働率は94%でほぼ限界。電力供給に不足をきたさない様、火力発電所も稼動し始めたという。ただし、火力発電所稼動は水力発電用の水不足が原因ではなく、南東伯と中西伯のダム貯水量平均は77%。南伯はほぼ100%、北伯90%、北東伯も71%だという。
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 ギド・マンテガ財務相が3日、レアル紙幣を新しくすると発表した。50レアルと100レアル紙幣は今年上半期から、その他の紙幣も2012年までに新しくするという計画で、デザインや大きさが変わる他、偽造防止のための新工夫も凝らされるという。国際的に流通する事も念頭に入れての刷新だというが、新紙幣の印刷経費は現在の紙幣の25~28%増しで、今年だけで3億レアルの出費となる見込み。
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 セーラサンパウロ州知事がチエテ側の清掃事業をより強力に進めると発言した矢先、カサビサンパウロ市長が、3月までに行うと発表していた40万の排水路などの清掃事業は期限を限定せずと、後退発言を行った。排水路の清掃や川底の砂除去は洪水対策の一環のはずだが、ジャルジン・ロマーノなど、1カ月以上も水害に泣き、非常事態宣言を受けた地区もある中、2月の降水量は1月ほどではないとの予想に、手綱を緩めても良いと判断したのか。昨年の洪水絶滅キャンペーン経費は、広報費やデング熱向けキャンペーンより少額だった様だが、現実と政策のギャップが気にかかる。