ニッケイ新聞 2010年2月13日付け
09年の収入に関する所得税の確定申告要領が10日に発表された。
11日付伯字紙によると、申告期間は3月1日~4月30日。今回の申告の変更点は、課税対象となる所得や不動産などの資産額引き上げで、国税庁は、この変更で、09年は2550万件だった確定申告が2400万件に減るとみている。
具体的には、09年の給与や年金所得、家賃収入が1万7215・08レアル以上の人、農業収入が8万6075・40レアル以上の人、源泉徴収された収入や非課税所得が4万レアルを超える人、資産や権利を新たに取得した人、株取引を行った人などが対象。
以前から不動産や自動車、ホテル使用権などの資産や権利を所有していた人の場合、課税下限額は従来の8万レアルから30万レアルに大幅な引上げ。クラブ会員権や共同経営権などを持つソシオの人も、09年の金銭授受額が30万レアル以下ならば申告不要だ。
控除上限は、扶養家族一人につき1730・40レアル、教育費控除は2708・94レアルまで。医療控除の上限額はないが、各々、扶養家族の納税者番号の記載や、医師や学校の領収証などの提出が必要となる。
個人や零細企業などの小口納税者への監査量を減らし、大口納税者への監査を強化したい国税庁としては、小口納税者による申告数を最小にし、審査書類も減らすための変更で、11年以降の確定申告はインターネットのみとなるという。
なお、09年12月31日までにブラジルに住み始めた人の場合は、収入額に関係なく、申告義務がある。また、不動産売却者も、不動産取得者の申告との照合のため、申告が求められている。
期限までに確定申告を行わなかった場合、165・74レアルから納税額の20%までの罰金が科せられる。
なお、2010年の収入への源泉徴収は、月収1499・15レアルまで無税。1499・16~2246・75レアルの場合7・5%、2246・76~2995・70レアルの場合15%、2995・71~3743・19レアルの場合22・5%、3743・19レアル以上は27・5%となっている。