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今年も日系人がたくさん参加=盛り上がるサンパウロ市カーニバル=日本移民テーマの隊列も=「中国の存在感増した」

ニッケイ新聞 2010年2月16日付け

 今年も全伯でカーニバルが行われ、サンパウロ市のサンバ専用会場「サンボードロモ」では12~13日にグルッポ・エスペシアルのパレードがあり、日本移民や日本文化をテーマにしたチームこそなかったものの、人気タレントのサブリナ・サトウらが日系美を披露して伯字紙やテレビに大きく扱われたほか、今年も多くの日本人・日系人がパレードの参加して盛り上げた。その一部を紙面で紹介する。

 上議に立候補を表明しているウイリアン・ウー下議もパレードに参加したのは、1日目の最初、インペラドール・デ・イピランガで、打楽器隊の前でサンバのステップを披露し、注目を浴びていた。
 唯一ともいえる日本移民関係の隊列があったのは2日目の最初、アギア・デ・オウロだった。
 笠戸丸移民が入ったコーヒー園のあるリベイロン・プレット市がテーマになっており、イタリア移民などと共に日本移民の隊列も作られ、日本髪と紅白の着物の様な衣装をまとった約100人の人々が盆踊りのような舞を踊った。同市は04年に「日本移民発祥の地」として、市に制定されているなど縁が深い。
 サッカーチーム・コリンチャンスの応援団がサンバチームとなったガビオン・ダ・フィエルでは、日系女性との間の子供の認知訴訟も起こされている同チームのロナウド選手も出演し、サッカー場さながらにサンバ会場は異様な盛り上がりをみせた。
 また、同サッカーチームの熱心なファンで知られる人気タレントのサブリナ・サトウは、マドリーニャ・デ・バッテリア(madrinha de bateria)として、最も目立つ打楽器隊の前に陣取り、多くのカメラマンに囲まれ、翌日の伯字紙ではあちこでその写真が掲載されていた。
 07、08年度優勝チームのインペリオ・デ・カーザ・ベルジは、市制400年を迎えたサンパウロ州イトゥー市をテーマに、衣装で動物や特産品、観光客を演出し、同市の魅力を演出、歴史を振り返った。日本人としては稀な第2メストレ・サーラとして登場した三由翼さん(29、埼玉)は華麗なステップを披露していた。
 サンパウロ市同会場で2日間撮影していたカメラマンの美代賢志さんは、「今年はパレードの中に中国の存在感が一気に増したのが印象的だった。今までオリエンタルといえば日本だったのが、経済関係のせいか、今年はより中国色が強くなった」という。カンフーを顕彰する山車や、中国風の龍の舞を取り入れたパレードもあった。
 「一体感がたまらない」と語るのは初日、友人と初めて観戦に来た埴崎郁代さん(37、愛知)。08年のチャンピオン・パレード以来、2回目の参加。最後に出場したヴァイヴァイのパレード時にはチームの旗が配られ、「歌い踊り、観衆の心が一つになった。迫力ある演出に、最後まで待った甲斐がありました」と興奮した様子で語った。