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デング熱がまた大流行?=2月半ばまでに10万人罹患=1型感染確認で警戒の声

ニッケイ新聞 2010年3月4日付け

 1月から2月にかけてのデング熱患者の発生が例年を上回るペースで報告されており、保健省や各州の保健局関係者が警戒を呼びかけている。
 2月27日付伯字紙によれば、1月1日から2月13日までに全国で確認された患者数は、10万8640人で、09年同期の5万1870人と比べ109%の増加。
 人口当たりの患者発生率が特に高いのは、マット・グロッソ(MT)、南マット・グロッソ(MS)とアクレ(AC)、ロンドニア(RO)、ゴイアス(GO)州。これら5州では、全国患者の71%に当たる7万7117人の患者発生が報告されている。
 また、MSのカンポ・グランデやGOのゴイアニアでは1万人以上、同アパレシーダ・デ・ゴイアニアやACのリオ・ブランコ、ROのポルト・ヴェーリョでも3千人以上の患者が発生。5市だけで総患者数の34%が集中している。
 この他、保健省が懸念しているのが、発生率は低いものの、患者数が増加傾向にある連邦直轄区(09年の236人が1167人に増加)とミナス州(7109人が1万5626人に増加)、サンパウロ州(425人が2930人に増加)の3州。
 患者発生は加速化しており、サンパウロ州での2月24日までの患者数は7594人で、09年の年間患者8996人の84%に達している。
 同州では645市中199市で患者が発生。市の集計で4049人との報道もあるサンジョゼ・ド・リオ・プレット2366人や、リベイロン・プレット951人、アラサツーバ649人などの内陸部他、398人のグアルジャなど、海岸部でも流行懸念の声がある。
 例年は3月から4月に増えるデング熱患者が、2月半ばまでに昨年同期の倍以上となった事について、保健省は高温多雨と90年代の流行の原因であった1型ウイルスの影響を指摘。
 2月6日付エスタード紙によれば、1型感染は患者数が08年同期を上回り始めた09年11月頃から確認済み。3日付GIサイトによれば、サンパウロ州の患者数は2型流行の07年ほどではないが、当局は貯水槽の蓋設置や溜まり水除去などの対策強化を呼びかけている。