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遂に〃候補〃の名乗り?=セーラが大統領選に言及=アエシオは副より上議と

ニッケイ新聞 2010年3月5日付け

 2月20日に労働者党(PT)がジウマ官房長官を正式に次期大統領候補と認定し、2月27日発表のダッタフォーリャ調査でも、支持率の差縮小という動きの中、社会民主党(PSDB)のセーラサンパウロ州知事の動きが注目されている。
 支持率の差縮小との報道後、早く出馬宣言をせよとの声や、大統領選を諦め、サンパウロ州知事選再出馬の可能性を口にする者さえ出始めたが、4日付伯字紙はセーラ氏が事実上の出馬宣言といえる発言をしたことを報じた。
 連邦議会でのタンクレード・ネーヴェス生誕100年顕彰式前の2日夜、セルジオ・ゲーラ党首も交え、ミナス州知事のアエシオ・ネーヴェス氏と会談したセーラ氏は、アエシオ氏を副大統領候補にと願っている旨を率直に話した。
 一方、「周りから圧されて起つつもりはない」と胸に決めているアエシオ氏は、「ミナス州知事選も楽観視できない中、州を離れる事は出来ないし、自分が上議としてサポートする方が望ましいはず」と断った。
 今回のアエシオ氏との交渉が事実上の出馬表明とも言われていたセーラ氏だが、3日のネーヴェス氏顕彰式では、カルドーゾ(PSDB)政権の政策の恩恵を最も受けたのはPTとし、同政権社会政策などを積極的に擁護する場面もあった。
 直接PTを批判する事無く、国政にも幅広い関心を寄せている事を明らかにしようとするあり方は、ルーラ大統領やジウマ氏も出席した、サンパウロ州ソロカバでの農業機器工場開設式(2日)でも見られたが、3日の同氏は、「自分は出馬の可能性を否定した事はない」と言い、下議の一人との会話でも「自分は大統領選候補」と発言。
 正式な出馬表明は、3月末と言われ続けたセーラ氏だが、PSDBは既に、サンパウロ市内に選挙事務所を準備中ともいう。
 今月後半、党のサンパウロ州代表と州渉外局長を降り、大統領選選挙参謀となるエンリッケ・レイス・ロボ氏が代替案はないとさえいう、純血の副大統領候補に断られたセーラ氏。アエシオ擁立はまだ諦めてないというが、カルドーゾ元大統領らは、セアラ州のタッソ・ジェレイサッチ氏の名前も口にし始めている。