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繊維燃料が有用熱源=かまど改良で一石二鳥に

ニッケイ新聞 2010年3月11日付け

 サトウキビの絞り粕や米の籾殻、南京豆の殻、ココヤシの殻が新たな熱資源として注目されていると10日付けエスタード紙が報じた。
 これまで石油燃料を使っていたボイラーを、繊維燃料に切り替えたため需要が高まっている。サトウキビ精製所は20年前、絞り粕を邪魔もの扱いにしていた。
 絞り粕の燃焼法に工夫が加えられ、精製所は燃料を自給できるようになった。絞り粕は精製所ばかりでなく、オレンジ・ジュース工場も使っている。サンパウロ州地方部で年間、45万トンの絞り粕が放出される。
 運送費を除いた、絞り粕自体の価格は、トン当たり5レアルから30レアル。大部分は、燃料費のようだ。
 南部では、籾殻が多い。精米所の多くが都市周辺に隣接するため、乾燥した籾殻が風にのって街中を悩ませた。雨が降ると、籾殻で下水道が詰まる。土中に埋めるとメタンガスを排出し、南部の都市は困っていた。
 それでIRGA(南大河州米院)が、毎年排出される200万トンの籾殻専用のかまどを開発。タイル工場の熱源に使ってもらった。
 絞り粕や籾殻の再利用はカーボン・クレジットにも役立っている。