ニッケイ新聞 2010年3月12日付け
検察庁は10日、中央銀行のメイレーレス総裁を税法抵触の容疑で告発し、最高裁のバルボーザ判事へ書類を送検したと11日付けフォーリャ紙が報じた。
告発しても、同総裁には閣僚扱いの恩典がある。バルボーザ判事は、検察庁による同総裁の告発を最高裁が受理するか否かを審理する。同総裁が政界入りで総裁を辞任すると、閣僚扱いの恩典は無効となり、刑事被告人となる可能性はある。
同総裁は昨年、PMDB(民主運動党)へ入党した。予想ではゴイアス州選出の上議か、ロウセフ候補の副大統領の噂もある。同総裁の副大統領候補は、現経済路線の継続を意味している。
検察庁は05年、同総裁の預金口座を開示したところ、違法送金で刑事訴訟中のボストン銀行に頭取として関与していた。しかし、その告発は最高裁が閣僚扱いの恩典によって却下した。
検察庁の告発には、社会保障引当金の脱税や公文書偽造、ノッタ・フィスカル(公定伝票)捏造による手形偽造などがある。諸税申告で偽造文書による数々の決算書や報告書を作成し、官庁へ提出していたなど金融犯罪のデパートのようだ。