ニッケイ新聞 2010年3月12日付け
リオ州イーリャ・グランデ中心地のヴィラ・ド・アブロンに、島で唯一の日本食レストランを発見。厨房を訪ねると日系人の姿はない、作っているのは皆非日系人だ。
日本食好きのカリオカのオーナーが、島に新たな味覚を普及しようと08年11月にオープンさせたのがこのレストラン「ミックス・サボーレス」。
寿司や刺身を中心に、手巻きや「マキモノ」といったメニューでとれたての島の幸を使った和食を提供している。
料理長は、アングラの日本食レストランで日系人に師事し、11年間日本料理を学んだというSUSHIMANのアデイル・スデリオ・ダ・シルバさん(34)。
伝統的なかっぱ巻きや鉄火巻きのほか、野菜や果物を多く盛り込んだカリフォルニア巻きやホット・フィラデルフィア巻きが人気だ。
現在は、チーズやビスケットを使ったものを試作中だとか。「店名に表れるように、独自の味を開発している」とアデイルさんは紹介する。
不器用ながらも箸を使って食べる客を横目に「島の人もそのうち箸の使い方に慣れるさ」と満足そうに話した。現在、日本人観光客向けに日本語メニューも作成中だ。(裕)
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開店時間=正午から午後11時、住所=R. Getulio Vargas、電話=24・3361・5727。