ニッケイ新聞 2010年3月13日付け
チリのピニェラ新大統領の就任式は11日、人気者のルーラ大統領欠席のまま、会場がマグニチュード6・9の地震で揺れ動き、天井が落ちてこないかと心配しながら挙行されたと12日付けジアリオ・ド・コメルシオ紙が報じた。
就任式に出席した中南米諸国首脳らは、式典前と式典中にマグニチュード6以上の地震が3回も起き、直後には津波警報も出たため、式を早々に切り上げて避難した。
1回目は式典前、スペインのフェリッペ皇太子はうろたえた。2回目は前大統領から新大統領へたすきを渡すとき。3回目は式典の終了直前。ボリビアのモラレス大統領が、「これは神様が、早くダンス・パーティをやれというお告げだ」といって一同を笑わせた。
ピニェラ大統領は式典の終了直後、被災地の再建で投資団一行を招き、大統領執務を始めた。同大統領は重要ポストに若手のエリートを配置、前大統領の社会福祉に並行して産業発展に取り組む考えのようだ。