ニッケイ新聞 2010年3月17日付け
県人移民百周年事業の一環として「写真で見る百年史」編纂を進める沖縄県人会。資料収集の過程で次々と100年、200年前と見られる三線が見つかっているのは、本紙でも何度か報じた通りだ。7日の「さんしんの日」でも3丁が由来とともに展示されていた。
年代等を特定するには、専門家団による鑑定が必要。しかしブラジルから全部を沖縄へ運ぶわけにもいかない。そこで同会では、母県から鑑定団派遣を要請する文書を昨年10月、仲井真弘多県知事はじめ、県議会議長、沖縄三線鑑定士の会などに手渡したという。知事からは検討するとの返答を得ているそうだ。
基地問題でゆれる母県。すぐに何かが決まるという状況ではないだろうが、いつの日か鑑定団の来伯が実現すれば、大きな話題だ。県系2世、3世たちにとっても、祖先の文化を再認識する機会になるのではないか。(ま)