ニッケイ新聞 2010年3月25日付け
【薬の副作用、逆効果の定義】
薬の副作用、また逆効果、薬の一日内の服用量で期待されなかった症状や症候が出た場合です。
吐き気、腹痛、下痢、眠気やふらつきなどの軽くて耐えやすい症状、もしくは、肝不全、心不全や腎不全などの重大で副作用ではなく、他の病気と合致したのではないかと思うような、特別の注意が必要な場合です。
副作用の出方は個人ごとに特有なので、たとえ担当医師でさえ予知することができないのです。
だから、自分勝手に手段を取らず、必ず、係りのお医者さんに知らせることです。医師は、病気に対してのリスクを計り、薬の服用を続けて副作用の症状を治すか、服用を止めるかの評価を選択するからです。
もう一つの重要な問題は薬物のアレルギーです。
アナフィラキシーショック(急性重症アレルギーなど)のような重大な反応から軽い皮膚発疹までの程度の差があります。
アレルギー発疹の出現は、主に皮膚ですが、どの器官にでも出現します。
現在は、アレルギー反応症で死に至ることは非常に少なくなりました。
薬物アレルギー反応の症状は、皮膚が赤く染まった形で、はしかの平面に似ています。通常、盛り上がった紅斑、顔と舌のむくみ、発熱やリンパ筋の増加などのアレルギー反応が継続します。
「誰にこのようなアレルギー反応が起きるのでしょうか?」
それは遺伝的な素質があります。
もし、両親がある薬品が含まれた物質にアレルギー反応が出現した場合、統計学の研究では、子孫に遺伝する割合は約50パーセントとされています。
もし、片親だけでしたら、子孫のアレルギー遺伝率は30パーセントに下がります。
また、両親がアレルギー反応は無くても、10か20パーセントのアレルギー反応が出る可能性があると言われています。
そのため、アレルギー反応が出た場合には、家族の病歴を調査することが重要です。
特に、抗生物質などを医師から処方される際は、注意を払うことが重要となります。
「なぜ、薬剤によってアレルギー反応率が高くなるのでしょうか?」
アレルギー反応率が高い薬品の例として、鎮痛剤(コデイン、モルヒネ)、抗炎症剤(アスピリン)、抗生物質(ペニシリン、サルファ剤、テトラサイクリン)抗鎮痙性(ヘニトイン、カルバマゼルピン)などの薬物があります。
喘息の傾向のある方は、アスピリン服用によってアレルギー発作を引き起こす可能性が高いですので、注意することを伝えられています。
そのため、アレルギー反応を起こす可能性のある薬物、もしくは抗生物質などを処方する前に、ただ治療対象となる病気だけではなく、アレルギー発作を引き起こす潜在性についても考慮する必要があります。
アスピリンであっても色々な商品名で発売されています。たとえば、ソマルジン、タンポナードです。それから色々な他の薬を調合した場合もあります。
ですから、アスピリン・アレルギーが陽性である方は、アスピリン一般同系及び、他の薬と調合も、同様反応陽性はありますから、化学調合法や成分を確認して服用してください。(つづく)