ニッケイ新聞 2010年3月27日付け
26日付伯字紙によると、16、17日の中銀通貨政策委員会(Copom)議事録が25日に公表され、インフレ抑制のための政策金利(Selic)引上げを4月に行う事は確定的との見方が明らかになった。
17日の委員会で8人の理事中3人が利上げ賛成を表明した事は19日付本紙既報だが、議事録では、4月の政策金利引上げは必至で、問題は引き上げ幅だけだという。
金融危機発生当時は13・75%だった政策金利は、09年1月に1%など、徐々に下げられ、09年7月からは8・75%となっていた。
17日の時点で出ていた利上げ幅は0・5ポイントだが、4月27、28日予定の委員会では、0・75ポイント引上げの可能性もある様だ。
3月の金利据え置き決定はマクロ経済の回復を観察するためで、4月にインフレ動向を加味した利上げ検討との発表は表向きで、本当はルーラ大統領が「ジウマ官房長官が大統領選用の経済政策案を練る間、金利引上げを見合わせろ」と頼んだとはフォーリャ紙報道。
今回の議事録公表で、4月利上げは了承済み、後は引上げ幅検討のみと知られた事は、事前の消費者金利引上げなどにも繋がりそうだ。
年末インフレは5・10%との市場予想だが、利上げは消費減退を招く可能性もあり、経済全般の回復や消費動向を見極めた判断が必要。上院議員選出馬で退任が噂されるメイレーレス総裁後任が、どんな手腕の持ち主かも気になるところだ。