ニッケイ新聞 2010年3月27日付け
ブラジル日本都道府県人会連合会の第44回定期総会が25日午後4時から栃木県人会館で開かれた。今年は理事会改選が行われ、与儀昭雄現会長(65、2世)を会長候補とするシャッパ(候補者連記名簿)を承認。2期目となる与儀会長は就任のあいさつで、「新しい役員と各県人会の力を借りてあと2年がんばっていきたい」と抱負を語った。
坂和三郎東京都友会長が議長を務め、園田昭憲副会長が昨年度事業報告と今年度事業計画発表、杉本教雄会計が昨年度収支報告と今年度予算案発表を行い、いずれも拍手で承認された。
昨年は定例の行事に加え、旧神戸移住センターの改修・再整備事業への募金活動や記念碑の寄贈なども行った県連。サントスの日本移民ブラジル上陸記念碑の移転にもかかわり、10月に記念式典を行っている。
9月のふるさと巡りでは日本人移住80周年を迎えたアマゾン地域を訪れ、最初の入植地トメアスー、パラー州都ベレン、アマゾナス州都マナウスで行われた式典に200人以上で参加した。
昨年度の収支は一般会計が収入約14万2千レアル、支出約15万レで約7800レの赤字。第12回日本祭り(フェスティバル・ド・ジャポン)の収入約156万3千レ、支出約112万3千レを合計し、収入約170万6千レ、支出約127万3千レで約43万2千レの黒字となった。
今年度予算は一般会計が14万千レ、日本祭りは約131万レの支出を見込んでいる。昨年度一般会計が赤字だったことから予算見通しの甘さを指摘する意見もあったが、執行部側は支出を切り詰めることで収支をバランスさせる考えを示した。
役員改選期にあたる今年、期限までに選挙管理委員会へ提出されたのは、現執行部によるシャッパのみ。総会では、松尾治選挙管理委員長がシャッパを読み上げ、出席した県人会代表(委任状含み39人)が拍手で承認した。
新執行部はシャッパ記載の12人に、執行部が指名した第3会計、第3書記を加えた14人。会長、3人の副会長を含む6人が前執行部から留任し、3人の新県人会長(山形、山梨、三重)が執行部入りした。
理事会選出に続いて補充監事の互選が行われ、川合昭(秋田)、藤本徹也(香川)、木下利雄(北海道)の3県人会長を選出。今年度の正監事には、昨年度補充監事の大西博巳(広島)、南俊男アゴスチーニョ(福岡)、有北陽一ジョルジ(奈良)の3会長が就任した。
総会後は新役員一同で記念撮影。その後は親睦会が開かれ、食事を囲んで懇談した。
前回の総会で2世として、また沖縄県人会長としても初めて県連会長に就任した与儀会長。2期目となる今回は、来年県人会の改選を控えていることから、1年間の会長任期となる可能性もある。取材に答え、「県連も別な人にと思っていたが、執行部の皆さんから続けてほしいと言われ、決めました」と話す。
7月に控えた第13回フェスティバルについて、「昨年のように多くの人たちと頑張りたい。夢だった県連センターも目の前に見えてきている」と力を込めるとともに、「日本祭りはコロニア最大のイベント。予算も、運営資金も大きいので注意してやらないといけない。県人会の皆さんにも一人でも多く手伝ってほしい」と語った。
新しい理事会は次の通り。カッコ内は県人会。敬称略。
【会長】与儀昭雄(沖縄)、【副会長】第1=園田昭憲(鹿児島)、第2=小山田祥雄(熊本)、第3=本橋幹久(鳥取)、第4=前田ネルソン(三重)、第5=原島義弘(千葉)、6=坂本アウグスト(栃木)、第7=山田康夫(滋賀)、【会計】第1=吉村幸之(佐賀)、第2=押切壮フラビオ(山形)、第3=柿嶋昭三(新潟)、【書記】第1=高野ジョルジ(山梨)、第2=根岸健三(岡山)、第3=木原好規(和歌山)。