ニッケイ新聞 2010年3月30日付け
今週から本格的な〃選挙の季節〃到来となり、10月の本番に向けて、恒例の「椅子とり合戦」の幕が切って落とされそうだ。少なくとも9人の現職大臣、9人の州知事、5人の州都市長が連邦選挙に出馬するために今週末までに辞表を出すなど、4月からは大幅な人事刷新が起きると28日付けエスタード紙を先頭に各紙が報じている。これに伴い、サンパウロ州政府の5局長も辞任すると見られており、大半の場合では、副大臣や副知事ら「副」がその後任に就くとみられる。
24人の現職大臣のうち、次の9人は確実に辞職して連邦選挙に出馬するとエスタード紙は報道している。カッコ内は出馬先。
ジウマ・ロウセフ官房長官(大統領候補)、エリオ・コスタ通信大臣(ミナス州知事候補)、エジソン・ロボン動力エネルギー大臣(上院)、ゲデル・ビエイラ・リマ国土統合大臣(バイーア州知事)、ジョゼ・ピメンテル社会保障大臣(上院)、レイニョルド・ステファネス農務大臣(パラナ州選出の下議)、エディソン・サントス人種平等政策局長(リオ州議会)、カルロス・ミンク環境大臣(リオ州選出の下議)、アルフレッド・ナッシメント交通大臣(アマゾナス州知事)。
これに加え、パトルス・アナニアス社会発展大臣(上院)、エンリッキ・メイレーレス中銀総裁(上院や副大統領)も取りざたされている。
この動きに連動して、この13カ月間に、大臣が辞職する7省では前年比110%増も、地元州への利益誘導が行われていると同紙は報じている。08年から09年には1億3400万レアルだったのが、09年から10年には2億8224万レアルが投資された。国土統合省を先頭に、農務省、社会発展省、交通省がその大半を占める。中でも国土統合省は前年5300万レアルあったのが、今期は1億4200万レアルと3倍近い。
これ以外に、27州知事(連邦直轄区含む)のうち、次の9知事も同様に辞職し、大統領候補のセーラ州知事以外の全員が上院選挙に出馬すると見られている。
サンタカタリーナ州のルイス・エンリッキ・ダ・シルバ州知事、パラナ州のロベルト・レキオン州知事、サンパウロ州のジョセ・セーラ州知事(大統領候補)、ミナス州のアエシオ・ネーベス州知事、麻州のブライロ・マギ州知事、北大河州のウィルマ・デ・ファリア州知事、アマゾナス州のエドゥアルド・ブラガ州知事、ロライマ州のイヴォ・カソル州知事、アマパー州のワルデス・ゴエス州知事。
州都市長も少なくとも次の5人が辞職し、全員が州知事に出馬すると見られる。
南大河州ポルト・アレグレ市のジョゼ・フォガツア市長、パラナ州クリチーバ市のベット・リシャ市長、ゴイアス州ゴイアニア市のイリス・レゼンデ市長、ピアウイ州テレジーナ市のシルビオ・メンデス市長、ペルナンブッコ州レシフェ市のリカルド・コウチーニョ市長。