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相撲競技場が堂々完成=サンパウロ市百周年記念事業で=ボン・レチーロ区に=サンパウロ州大会でこけら落とし

ニッケイ新聞 2010年3月31日付け

 ブラジル日本移民百周年を記念し、サンパウロ市がボン・レチーロ区で進めてきた「日伯総合スポーツ文化センター」整備事業のうち、相撲競技場がこのたび完成したことを受け、今月28日、こけら落としとしてサンパウロ州相撲連盟(土屋守雄会長)主催「第32回サンパウロ州相撲選手権大会」が開催された。開会式にはワルテル・フェルジマン・スポーツ局長、羽藤ジョージサンパウロ市議、与儀昭雄県連会長、山下譲二文協副会長、酒井精一援協理事らが出席した。選手の家族や友人も応援に駆けつけ、総勢約400人が集まった。

 日本移民百周年を記念して始められた同事業は、サンパウロ市スポーツ局が手掛けるプロジェクトの中でも最大規模で、9百万レアルの総工費がかけられる。ミエ・ニシ球場に隣接する形で、相撲競技場が最初に完成した。ほかには、野球場の増設、ソフトボール場の改装工事が行われている。
 ワルテル局長は、「相撲は日本移民の影響により普及した伝統的なスポーツだが、そのブラジルでの普及はまだ不十分。同施設の建設がその普及に貢献できれば」と期待を寄せた。
 旧相撲競技場は一般道の拡張、同球場の拡張のため、2008年8月に取り壊されており、待ちに待った新競技場の開設となった。鉄筋コンクリートで作られ、ドーム型の天井は高さ約15メートル。約1千人収容の観客席や売店スペースが設けられた。
 土屋会長は、「こんなに立派な相撲競技場は珍しく、ブラジル相撲界の新たな第一歩になる。サンパウロ市に感謝を示したい」と開会式であいさつ。
 ブラジル相撲連盟の篭原功会長は、「新しい競技場で、心ゆくまで戦い良い成績を残してもらいたい」と選手らを激励した。
 土俵入りが行われ、大会が開幕。聖北、聖南西、グランデABC、ノヴァ・セントラル、サントアマーロ、サンパウロ、パウリスタ7チームから総勢250人の選手が出場、熱戦を繰り広げた。
 連覇を成し遂げてきた聖南西チームが力強い取り組みで会場を沸かせ、今年も優勝を飾った。
 聖南西チームの大瀧多喜夫団長は、「3年待った甲斐があった。きれいな競技場が出来上がった」と喜び、「毎日の稽古で体が覚えている。手の入れ方、足の運び方、今日も上出来」と試合結果を振り返った。
 ABCチームより出場した上原ガブリエル君(7、三世)も新しい土俵で奮闘。前回優勝を飾たが、今回は4位と涙を飲んだ。父セザールさん(39、二世)に支えられ、「次の大会で勝ちたい」とはりきっていた。
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 主な試合結果は、以下の通り。団体戦▼【男子】1位=聖南西、2位=セントラル、3位=ABC、4位=北部。【女子】1位=聖南西、2位=セントラル、3位=北部、4位=ABC。
 個人戦(優勝者のみ)▼【男子】幼年A=エドウィン・タヴェス、同B=ガブリエル・ボナルジ、同C=エンゾ・ロウレンソ・クルス、少年A=ジエゴ・ヌーネス、同B=ルーカス・アブラヤ、准青年=ラファエル・フェレイラ。【女子】幼年A=ラリッサ・マシエル、同B=ジョバーナ・バチスタ、同C=マリア・エドゥアルダ・クルス、少女=ドロテイア・ダ・コスタ、準青年女子=ラファエラ・ダ・クルス。