ニッケイ新聞 2010年4月8日付け
2014年のサッカーW杯が及ぼす様々な経済波及効果の一つが、有機野菜関連だと7日付けエスタード紙が報じている。
現在、ブラジルの有機野菜栽培面積は約650万ヘクタール。06年8月から07年1月までにブラジルは9500トンの有機野菜を輸出しており、550万ドルに相当するという。「しかし、国際認証が適応されていないものが多く、大半が通常の作物と同じ扱いになっている」と問題提起する。
現在、W杯に向けて政府主導の「オーガニック・ブラジル」計画が始められており、有機野菜の生産拡大のための法改正も進められている。
同計画には約50の有機野菜生産者組合が協力しており、ブラジル全土のレストランやホテルなど飲食店のメニューに、有機野菜を使用した特別メニューを盛り込んでいくのを推進する計画だ。
同計画代表のミン・リュー氏は、「W杯を機会に飲食店のメニューとして定着させ、普及を続ければ国内消費は確実に拡大していく」と考えており、全伯の生産者や作物の地図作成をする計画も検討されている。
その試験地域の候補としてパラナ州都クリチーバが挙げられている。生産者と流通業者、レストランと調理師の関係をここで確立し、その後、全伯に広めるというものだ。