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政治犯罪の審議迅速化=最高裁で新規定の作成

ニッケイ新聞 2010年4月15日付け

 連邦最高裁判所(STF)では上院議員、下院議員らが絡んだ政治犯罪の審議において、連邦警察との連携を強化する規定の作成に取り組んでいると、14日付エスタード紙が報じた。選挙前の動きだけに、〃浄化〃に向け、注目が集まりそうだ。
 同変更案の意図は、裁判課程の迅速化を図ることで、連邦警察の調査による捜査書類提出の明確な期限の規定などが盛り込まれた。実際、政治家絡みの事件の捜査規定は今までになかったという。
 ジルマール・メンジス現最高裁長官、セザール・ペルゾ次期最高裁長官により提出された同案は、メンジス長官が退任する23日以前に審議される予定だ。
 同変更案が承認されれば、裁判が数カ月にも長引くことで逮捕が遅れ、事件がうやむやになるケースを改善できる。
 ルーラ大統領が、汚職は重大犯罪との発言をしたりしながらも、これまで、任期中の汚職事件により有罪判決を受けた現職国会議員は、1人もいないという。過去に唯一、シッコ・ピント下院議員が有罪判決を受けているが、汚職事件によるものではなかった。