ニッケイ新聞 2010年4月21日付け
アイスランドの火山噴火による欧州便の休航は日伯交流にも影響を及ぼした。姉妹都市の富山県富山市などを訪問するため日本へ向かったモジ・ダス・クルーゼス市長ら使節団一行が経由地のパリ空港で足止めとなり、訪日自体が中止される可能性が出ている。
ジアリオ・デ・モジ紙サイト20日付けの記事によれば、マルコ・アウレリオ・ベルタイオリ市長ら訪問団は先週金曜日からパリで足止めの状態。19日夕方、市長は同紙の電話取材に答え、今週木曜日までに日本行き航空便の都合がつかなければ訪日を取りやめ、ブラジルへ戻る予定と話した。
訪問団は市長以下、幸村ペドロ、ジアン・ロペスの2市議、長尾オズワルド農業局長、医師、農業シンジケート副理事長など。中山喜代治モジ文協会長も同行しているが、20日午前の時点で同文協には特に連絡は入っていないようだ。
当初の予定では、一行は15日にブラジルを出発し、姉妹都市の富山県富山市、岐阜県関市ほか、静岡県浜松市、愛知県名古屋市などを訪問。富山市ではNGKなどの企業、病院や学校などを視察し、浜松市では08年の来伯時に交流提携を結んだ鈴木康友市長との懇談が予定されていた。
市長によれば、遅れて訪日しても、予定通り27日に帰伯する予定。市長らが訪日を中止した場合でも、長尾農業局長はパリにとどまり日本へ向かうという。