ブラジル国内ニュース(アーカイブ)

ブラジル銀行=亜パタゴニア銀行買収=世界戦略の第一歩

ニッケイ新聞 2010年4月23日付け

 22日付エスタード紙は、21日ブラジル銀行が約4億8千米ドルを投資し、アルゼンチンで第7位の規模を誇る金融機関パタゴニア銀行を買収した、と報じた。
 ブラジル銀行が、国外の銀行を買収するのは初めてのこと。同銀行のアラン・シモンエス副社長は、「近年伯企業が国際化している中、我々もその動きに続かなければならない」とし、今回の亜銀行買収は、今後の世界戦略の第一歩である点を強調する。
 パタゴニア銀行は、亜国全土に154の支店があり、75万2千人の顧客を持つ。それに加え、200以上の伯企業が事務所や工場を設置し同国でのビジネスを展開する近年、約20万のブラジル人利用者の層がある。
 パタゴニア銀行経営審議会の構成員9人のうち5人がブラジル銀行より出されるが、同銀行社長には、現社長のジョルジ・ミルネ氏が今後3年間は引き続き就任する予定だ。銀行名も、現在のまま、パタゴニア銀行としてサービスを続ける。
 シモンエス副社長は、「亜国での活動でも、企業向けのサービスだけでなく、個人向けサービスも展開していく」と説明し、アルデミール・ベンジーネ社長は「現地の状況に精通することが先決。その後、パタゴニア銀行の支店、従業員の増加に力を注いでいきたい」と目標を掲げている。
 伯銀行が亜銀行を買収するのは今回で2度目。12年前、イタウ銀行がブエン・アイレ銀行を2億2500万米ドルで買収し、亜国で81の営業拠点獲得の例がある。
 ブラジル銀行は今後、今回の亜銀行の買収を足がかりに、チリ、ペルー、コロンビア、ウルグアイなどのラテンアメリカ市場に進出していく意向があるようだ。

こちらの記事もどうぞ

Back to top button